ヨメが安定期で、幸い平穏な日々を過ごしていますが、逆になかなか書くことがないので、北海道の暮らしのご紹介・・・ということで今回はスタッドレスタイヤについて。
北海道は全地域において冬場はスタッドレスタイヤが必要です。スタッドレスタイヤは、メーカーごとの技術力の差が如実に出ることからユーザーの国内メーカー指向がかなり強いアイテムと言え、各メーカーが新製品開発にしのぎを削っています。ただ、なかなかいろんなメーカーのものを試し履きできるわけでもないので、どのメーカーがどんな特徴があるのかは分かりにくいのが実態。
私は、ヨメが妊娠するまでは写真撮影が趣味で北海道内をかなりの距離車で走っていました。年間5万キロ以上走っていたので、スタッドレスは1年~2年に1回履き替えが普通。結果、多くのメーカーのスタッドレスを経験することになりました。今回は、その経験からメーカー別の傾向について触れていきたいと思います。
北海道のスタッドレスを語るにはブリザックを避けて通れない
私が北海道に元々住んでいた方からよく言われるのは、冬タイヤはブリジストンじゃないとダメだよ!という言葉。職場では、ブリジストンじゃないと死ぬ!とややオーバーなことを言っている方もいました。
確かに冬場にショッピングモールの駐車場にとまっている車を見るとブリザック(ブリジストン製スタッドレスタイヤ全体を指す名称)が多いです。正確には数えていませんが、約半数弱といったところでしょうか。
ただ、道産子から絶大な信頼を寄せられるブリザックですが、弱点もあります。それは価格。
ブリザックは価格が非常に高い・最近は他社も性能面で猛追
スタットタイヤを購入されたことがある方ならお分かりかと思いますが、ブリヂストンのスタッドレス、特に最新モデルに関しては他社製品と比べかなり高価です。国内他社の最新モデルと比べても4割~6割程度高い傾向で、店によっては倍近い値段設定としているところもあります。
それは結局、それほど高くても、北海道の約半数の方は買ってしまうので、メーカーが価格を下げる必要がないと判断していなかったのでしょう。
ただ、ここ数年で国内生産の他社メーカーも性能は飛躍的に向上。私の個人的な感覚ですが、まだブリザックがナンバー1のシェアを誇っていることは変わりませんが、そのシェアは徐々に下がってきているように思えます。
実は私はブリザックをあまり履いてきませんでした。ヨメと結婚して、ヨメが持っていた車にブリザックが着いていたのでそこで初めて経験したわけです。
そこでもちろん、ブリザックの性能はいいとは感じたものの、そこまで衝撃的な性能の差は感じませんでした。私が車に乗り始めた12~3年前はブリザックが圧倒的と周囲の友人がしょっちゅう言ってましたので、それから10年でかなりブリヂストン以外のメーカーが追い付いてきたのでしょう。
各メーカー製タイヤの性能イメージについて
私がこれまで使用してきたスタッドレスタイヤの性能イメージについて触れていきたいと思いますが、これはあくまで私個人のイメージですので、購入は自己責任でお願いします。(使用される車との相性等により大幅に使用感は変わってきます)
ブリヂストン ~ブリザック VRX
今はVRX2が最新モデルですので、現行の普及スタッドレスとの位置づけのタイヤになります。
大体、1.5万キロ程度このタイヤで走っています。
アイスバーン性能・・・★★★★★
□ブラックアイスバーン性能・・・★★★★★
□圧雪アイスバーン性能・・・★★★★★
□ソロバン路面・・・★★★★☆
シャーベット路面性能・・・★★★☆☆
圧雪路面性能・・・★★★★☆
乾燥路面・・・★★★★☆
耐摩耗性能・・・★★★☆☆
コスト性能・・・★★☆☆☆
総合評価・・・85/100
※特記事項 摩耗は早いが、時間経過に対する性能低下は遅い印象
冬道で一番恐怖を感じるアイスバーンにおける性能はやはり頭一つ抜けている印象。このアイスバーン性能によって北海道民から強い支持を得ているのでしょう。ただ、アイスバーン性能とトレードオフになりやすいシャーベット性能は当たり前ですが今一つ。また価格は併売品とは言えかなり高めです。(最近ちらほら安いショップも出てきていますが)
ヨコハマ アイスガードFIVE (IG50)
現在の最新モデルは、アイスガード6・併売品が50plusですので、二世代前のモデルとなります。今回の比較の中では2世代前のモデルはヨコハマのみとなります。
約2万キロ程度走行。
アイスバーン性能・・・★★★★☆
□ブラックアイスバーン性能・・・★★★★★
□圧雪アイスバーン性能・・・★★★★☆
□ソロバン路面・・・★★★★☆
シャーベット路面性能・・・★★☆☆☆
圧雪路面性能・・・★★★★☆
乾燥路面・・・★★★★☆
耐摩耗性能・・・★★★★☆
コスト性能・・・★★★☆☆
総合評価・・・80/100
買った当時(2013年頃)はアイスバーンの性能に驚かされました。今の最新モデルは2世代後のものなので、ひょっとするとブリザックとほぼ同等なのでは・・・?と勝手に期待してます。
アイスバーン性能に優れる分、シャーベット性能が落ちるのはブリザックと同じ。ただ、シャーベット性能はブリザックより低いイメージがありました。一方、ブリザックより走行時ふにゃつかない印象で、摩耗は比較的遅かったように思います。
TOYO ガリットG5
現行の最新モデルは、ガリットオブザーブギズ。一世代前の併売品となります。
記憶があまり定かではないですが。約2万キロ程度走ったはず・・・。
このモデルはあまり良いイメージなく、個人的には前モデルのG4の方が好印象でした。
アイスバーン性能・・・★★☆☆☆
□ブラックアイスバーン性能・・・★★☆☆☆
□圧雪アイスバーン性能・・・★★★☆☆
□ソロバン路面・・・★★★☆☆
シャーベット路面性能・・・★★★☆☆
圧雪路面性能・・・★★☆☆☆
乾燥路面・・・★★☆☆☆
耐摩耗性能・・・★★☆☆☆
コスト性能・・・★★★★☆
総合評価・・・50/100
クルミを混ぜ込むという環境にやさしいタイヤづくりのトーヨーですが、G5は全くいい思い出がありません・・・。G4の方がアイスバーンに効いていたような・・・。
現行のオブザーブギズは興味はあるものの、それほど価格も安くなくG5の悪いイメージに引っ張られてなかなか手を出せずにいます。
G5は、全路面・耐摩耗ともに悪いです。
ダンロップ ウィンターマックス01
最新モデルは、ウィンターマックス02。01は併売中です。
3万キロ程度走行。
アイスバーン性能・・・★★★★☆
□ブラックアイスバーン性能・・・★★★★☆
□圧雪アイスバーン性能・・・★★★★☆
□ソロバン路面・・・★★★☆☆
シャーベット路面性能・・・★★★★★
圧雪路面性能・・・★★★★★
乾燥路面・・・★★★★★
耐摩耗性能・・・★★★★★
コスト性能・・・★★★★★
総合評価・・・90/100
ダンロップのスタッドレス=アイスバーンで止まれないというイメージをひっくり返してくれたモデル。ブリヂストン/ヨコハマほどのアイスバーン性能はないものの、アイスバーンでもそれなりに走れ、特筆すべきはシャーベット路面に圧倒的に強いということ。また硬めのタイヤなので乾燥路面でのふらつきにも強く耐摩耗性能はほぼ最強。コストも今かなり叩き売りされていて安いと言えます。アイスバーンがあまりない地域には第一候補で良いかと思います。
私は、安さと性能のバランスがかなり高いので現在はこのタイヤを装着しています。
グッドイヤー アイスナビ6
最新モデルはアイスナビ7。併売モデルです。
このタイヤは代車を長期間借りていた時のタイヤ。2千キロ程度の走行ですので、他タイヤとの比較はあくまでイメージ。
アイスバーン性能・・・★★★☆☆
□ブラックアイスバーン性能・・・★★★☆☆
□圧雪アイスバーン性能・・・★★★★☆
□ソロバン路面・・・★★★☆☆
シャーベット路面性能・・・★★★★★
圧雪路面性能・・・★★★★☆
乾燥路面・・・★★★★★
耐摩耗性能・・・★★★★☆
コスト性能・・・★★★★★
総合評価・・・80/100
実は、ダンロップ・ファルケン・グッドイヤーとも住友ゴムが開発・製造しているのでタイヤの方向性は似ていると個人的には感じてます。言ってしまえば、前述のウィンターマックスに似た性能のタイヤ。
若干耐摩耗が落ちるような気がしますが、コストはウィンターマックスよりCM打っていないせいか安め。低コストタイヤを求めるならよい候補になろうかと思います。
大事なのは、使用路面の割合!
スタッドレスタイヤの個人的な性能イメージについて触れましたが、スタッドレスタイヤを選択するときに重要なのは、自分が使用する地域ではどのような路面状態で使用することが多いのかということ。
北海道・北東北ではブリザックは確かに優れたアイスバーン性能で大きなシェアを持っていますが、それが年に2~3回降る雪対策でスタッドレスを購入するような地域で求められる性能とは限らないと思います。
アイスバーン性能を追い求めればブリヂストンやヨコハマ。
乾燥路面や降ってもシャーベット路面を走る機会がほとんどであれば、摩耗に強くシャーベット路面にも強いダンロップ・グッドイヤー系となるのかなと思います。
自分のライフスタイルに合ったスタッドレスを選びましょう!
最終的には、お使いになる車やご自身の運転の仕方、行動範囲等で自分と相性の良いタイヤというものは変わってくるもの。
ネット上の情報はもちろん、お店の方などとも相談して、慎重に選ばれることをお勧めします!
北海道では、昨日から本格的な降雪となり雪道走行がスタートしています。いくら性能のよいタイヤを装着しても、一番の安全対策は慎重な運転です。大切な家族のためにも、安全運転を心がけましょう!