我が家のこれまでの家選びの推移はこちら
住宅展示場→舞い上がる→見積もりともろもろの維持費にビビる→中古物件探してみる→変な不動産屋に当たり、よい物件を逃す→中古物件に疑問を持つ→ローコスト住宅に出会う→お見積りをもらうためにいろいろ検討(今回)
注文住宅タイプの業者さんなので、要望したいことを整理してみる
今回お見積りをお願いする建築業者さんは、2社。2社とも、ローコスト住宅を全面に打ち出しているわけではなく、オーダー型の住宅を比較的安価で建設している業者さん。(ちなみに内1社は間取り固定型のローコスト住宅も扱っていますが、主力ではないようです。)
逆に言えば、ローコスト住宅でよくある間取りのパターンがいくつかある中から選ぶわけではないので、間取りや家に対する要望をあらかじめ用意しておかないといけません。
まずは間取り!・・・とは言え、間取り作りなんてやったこともなく・・・
元々ローコスト住宅を検討していたので、間取りをイチから作るなんて考えておらず、間取りをどうするか散々迷いました。
しかも、2社とも地場の工務店さんなので、インテリアデザインナーさんがいるわけではなく、基本的に自分で間取りを作っていくことになります。
なんだかんだアパート暮らしが長くなると、ある間取りに自分が合わせる考えになるもんね~
家事がしやすい方が助かるけど、どの間取りにすれば家事がしやすくなるのか分からない・・・
分からない・・・
分からない・・・
そんなに難しいならローコスト住宅の間取り参考にしたら?
それ!
イチから間取りを作るなんてことは結局できず、いろいろと見てきたローコスト住宅の間取りの中で気に入ったものをベースに収納スペース等を追加してとりあえず希望とする間取りは完成。
総二階造りの、延床面積36坪の4LDKとしました。
意外とローコスト住宅の間取り集はおすすめ
イチから作れなかった私たちだから思うのかもしれませんが、意外と企画住宅の間取りは洗練されていることが多いです。
というのも、一応各社ともプロの設計士がそれなりに考えて設計しているから。各家庭の事情に合わせたオーダーメイドというわけではありませんが、一般的な家庭が使いやすいようには作られています。
そのため、大手ハウスメーカーのようにインテリアデザイナーさんが付いてくれるわけじゃなく、自分たちである程度間取りを決めなければならないという場合には、ローコスト住宅に限らず企画住宅や建売住宅の間取りを参考にするのがおすすめです。
ちなみに、ローコスト住宅の間取りを参考にすると、もともとが水回りを集中させたり、空間を効率的に使いコストを抑えるような作りになっていますので、注文住宅として建ててもコストを抑えられることが多いです。
維持費がかからない家がコンセプト
私たちが考えているコンセプトは単純で、維持費がかからない家。
私たちが考える維持費とは、修繕費や光熱費等のこと。デザイン性よりも性能や耐久性を優先した家づくりをしたいと思っていました。
北海道の住宅の維持費で大きくなってくるものは、主に暖房費用の光熱費、(降雪地域であれば)雪対策の費用、そして外壁・屋根の塗装費用。そして、一番まずいのは基礎などの作りが悪く、後々に大きなお金がかかってくるパターン。
光熱費貧乏は避けたいよね
同僚で冬の一月に6万暖房代かかっている人いたなぁ・・・
そのため、我が家では、お願いするポイントを下記の通り絞り込みました。
見積もり時にお願いしたポイント
断熱性能
北海道は建築の地域区分上は1もしくは2(ごく一部3)とされており、当然ながら日本で最も寒く、断熱性能が要求される地域です。
断熱性能単位の一つであるUA値(低いほど高性能)は、北海道は平成28年省エネ基準が0.46とされていますが、本州にある私の実家がある地域の基準は0.87。ほぼ倍の性能差があります。
ただでさえ、非常に高い断熱性能を誇る北海道の基準ですが、最近では、札幌市が定める次世代住宅の中の最も高い性能ラインではUA値0.18(C値0.5以下)という超高断熱のスペックも出てきており、この基準を満たす相当高性能な住宅も販売され始めています。
ただ、我が家は住宅にかけられる費用も限られているということで、省エネ基準をやや上回るZEH基準(0.40)以上を目標に建てようということにしました。
※EPS:ポリスチレン断熱ボード
ちなみに、上記レベルの断熱は、北海道の一般的なローコスト住宅と比べると高いレベルと言えますが、決して高いわけじゃなく、大手ハウスメーカーの標準レベル程度です。コストを抑えてある程度の断熱性能を確保しようとすると、ほぼ上記の施工になるではないかと思います。
なお、パッシブハウス(UA0.2以下レベル)等に比べれば断熱性能はかなり落ちます。
パッシブハウスは冬でも天候によっては暖房いらずのこともあるんだとか
ちなみに、断熱性能(UA値)だけを高めても暖かいというわけではなく、住宅における隙間面積を表すC値も非常に重要になります。
UA値は計算上の数値である一方、C値は建築後に測定が可能です。北海道の住宅であれば概ね0.7以下がC値の一般的なレベルかと思います。(技術力が高い工務店では0.3以下というところもあります)
高耐久外壁
一般的な外壁(サイディング)は概ね15年程度に一回、パッキン部分の張替、塗装のやり直しが入ります。その費用は100~150万程度(屋根塗装込み)にまで達し、住宅購入後の大きな負担となります。
この費用を抑えるために、我が家では、ケイミュー社の光セラを用いたサイディングを使用することにしました。このサイディングは30年間再塗装不要となっており、パッキン部分も指定シリコンを使うことで30年間連蔵使用可能となる高耐久性の外壁。
ケイミュー社の一般的な外壁を使う場合に比べ80万以上費用はアップしますが、将来的な出費を抑えるために採用を決めました。
はちじゅうまんえんでなにできるかな・・・
ちなみに、屋根部分も高耐久性の塗装を採用すべく検討中です。
基礎
家を乗せている状態の基礎は非常に重要。
基礎断熱なので当たり前ながらべた基礎。
基礎幅も120mmが普通のようですが、耐久性を重視して150mmを希望、土間のコンクリ厚も100mmを希望しています。また、鉄筋被りが2cm以上確保されるようにお願いしています。
ただ、基礎は養生期間を適切に取っているかなども重要なのでこちらからお願いできることは限定的で、現場の職人さん次第・・・という部分も大いにあります。
カーポート
建築予定場所は積雪地域のため、雪対策が必須。幸い、建築を予定している地域の土地は1区画が比較的大きいため、雪の堆積場所は確保できるものの、駐車場の除雪をどうするかは住宅建築時の大きなポイントとなります。
ロードヒーティングを付けたり、融雪機を付けたりするパターンもありますが、ランニングコストが非常に高い。
結果、我が家では積雪2m対応のカーポートとすることにしました。2m耐久品であれば、よほどの大雪でなければ雪下ろしは不要。カーポートの下の部分は横から入ってきた雪を処理するだけで済みます。
冬の出勤前の雪下ろしは結構時間のロスになるからカーポートかガレージは必須!
構造材
今回見積もりを頂く建設会社は2社とも、木造の在来工法を使用しており、いわゆる2×6等の高耐久構造とはなっていません。
そのため、家の骨格となる構造材と主要部分には集成材を採用するよう2社ともお願いしました。ネット上を色々見ると無垢材が一番いいとの声も多かったのですが、無垢材は非常に高価であったため、集成材を選択しています。
集成材は過去に張り付け部分が剥がれるといった重大事件もあったようですが、近年は品質が安定しているようなので、とりあえずは木材業者を信じるしかありません。
1種換気
ローコスト住宅では一般に3種換気が採用されることがほとんどですが、冷暖房効率を重視して、1種換気(熱交換)を選択しました。
※3種換気は、家の中の各部屋に吸気用のダクトを設置し、特定の1か所の排気口のファンが空気を吸いだす形で換気を行う(外気温の空気がそのまま入ってくる)。一方、1種換気は、吸気・排気部分ともにファンがついており、熱交換をしながら換気を行う(熱損失が少ない)。
内装部分
前述の通り、維持費にお金をかけないことを最優先としたため、内装部分はそれほどお金をかけていません。
キッチン・ドレッサー・バスルーム・トイレ
建設業者が安く仕入れられる(一番取り扱いが多い)とのことで、パナソニック製のもので統一。キッチンの換気扇は10年間メンテフリー(?)のものにしましたが、それ以外はとりあえず一般的なものとしています
床材・階段・ドア等
これも、キッチンなどと一緒の理由でパナソニック製。良くも悪くも普通のものにしました。
熱源・電力関係(ZEH+R取得)
このブログでもたびたび取り上げていますが、北海道の住宅における熱源選びは非常に重要。間違えた選択をすると、光熱費で大きな出費を毎月強いられることになります。
暖房・給湯・コンロ
LPガスを契約することは何としても避けたかったのですが、長年ガスコンロに慣れてしまっている私からするとIHクッキングヒーターに変えるのは抵抗があり、カセットボンベの変換アダプタを用いてガスコンロを使うか検討中です。
電力関係
太陽光発電
年々売電価格が下がっている太陽光発電ですが、我が家ではほぼ自家消費目的で導入する予定です。太陽光発電で生み出した電力を有効活用するため、蓄電池を導入するほか、暖房はメインをエアコンとしています。
というのも、北海道電力は電気料金がめちゃくちゃ高いのです。一般的な従量料金の2段目料金(120kWh~280kWh)が30.27円/kWh、なんと3段目(280kWh超)になると33.99円/kWh。冬季でなければ3段目の料金まで突入することはほぼないと思いますが、2段目料金である120kWhを超えることはほぼ目に見えていますので、この部分の一部を太陽光発電で相殺すれば、事実上30.27円/kWhの買取価格と同じとなります。この価格であれば冬季はあまり発電が見込めない北海道であっても、10年で十分太陽光発電システムにかかった費用のモトが取れます。
想像している家のタイプはコストを抑えることと無落雪とするためにフラットルーフ(スノーダクト)とする予定。太陽光パネルを設置しようとすればできるらしいのですが、今回お見積りをお願いする2社と出会う前から、いろいろな住宅メーカー、工務店より土地が広いのであれば地上設置もしくはカーポート設置の方がいいとアドバイスを受けていました。
理由は主に、屋根に負荷がかかることと、設置方法によっては屋根に穴をあけることとなり漏水の危険があるためとのこと。
周囲の方への影響や景観も考えながらにはなりますが、地上設置で検討しています。(ちなみに、北海道では、地方に行くと土地が広いので一般家庭でも地上設置型太陽光発電を設置しているところがちらほらあります)
太陽光発電は、住宅建設会社とは別の会社に発注予定で、システム単価は16万/kWhとのこと。10kWh導入予定なので、160万程度を見込んでいます。
この辺はよくわからないからダンナにお任せします・・・
電気関係の計算は意外と楽しい~♪
ZEH+R取得(蓄電池)
国の支援事業で、ZEHの基準を満たした住宅建設を行う場合は補助金が給付されます。ZEHとは、Zero Energy Houseの略で、簡単に言ってしまえば、家で冷暖房や給湯などで使用するエネルギー量を太陽光発電などの再エネ発電設備が生み出すエネルギー量ですべてカバーする(もしくは上回る)ことでエネルギー収支をゼロにする住宅という意味。
※但し、一次エネルギー換算なので電気代が0になるとか光熱費が0になるわけではありません。
このZEHですが、3段階のレベルが設けられています。ZEH、ZEH+、ZEH+Rの3種類がありますが、このうち、ZEH+Rの場合125万の補助金に加え、蓄電池には2万/kWh(最大10kWhまで)の補助金が追加され、最大135万の補助金が給付されます。(2019年度実績)
2020年度は若干補助金が下がることが見込まれますが、それでもかなりの金額が予想されるので我が家はZEH+Rを取得を建設の条件とする旨を見積もりを取った2社にお伝えしました。
ちなみに、ZEH+Rを取得するには、蓄電池もしくは太陽熱温水器の設置が必要となりますが、北海道の降雪地域では太陽熱温水器は現実的ではないため、蓄電池を設置する予定です。蓄電池本体は持ち込みで、オムロン製の9.8kWhの物を設置するという前提で見積もりをお願いしました。
見積もり作成には結構時間がかかります!
一般的な間取りが決まっているローコスト住宅の場合、ローン関係の費用や登記費用、土地の地盤改良費用さえ分かればすぐにかかる費用が算出されますが、注文住宅の場合は、構造を1から設計していくことになるので、結構時間がかかります。
特に今回、私は地域の工務店にお願いしたので、お願いした2社とも2~3週間程度の時間がかかるといわれました。
注文住宅の場合、最初の希望から、話を進めていくうちにいろいろと変更することも多く、再度見積もりを出すとなると1回目よりは短いにせよそれなりに時間がかかるようですので、注文住宅で家づくりを考えられている方は時間にゆとりを持った方が良さそうです。
このいろいろとお願いした見積もりは一体おいくらになるのか・・・。続きは次回の記事で!
金額がどう出てくるのか楽しみ!