携帯電話(スマホ)の一料金プランがここまでニュースになったことはここ最近ではあまりなかったように思います。全国版のTVニュース、WEBニュース媒体が3日、一斉にドコモの新料金プラン(ahamo、アハモ)について報道しました。
現在我が家はuqmobileユーザーなのですが、正直なところ端末が合えば即刻乗り換えたいと感じるほどの料金設定でした。
ちょっと育児ネタからは離れてしまいますが、家計の節約ネタとして色々と比較、調べたことをまとめてみます。今回は、他社プランと比較してahamoが優位な点や料金体系について、2回目は他社回線からahamoに乗り換える時に端末を流用できるのか(バンド、周波数の問題)について考えます。
おそらく、ヘビーユーザー、ライトユーザーを除く層には最強のプラン
20Gの高速通信と国内通話5分/回が無料。それで2,980円!
ドコモ=高いというイメージを180°・・・というかもはや540°くらいひっくり返す勢いの今回の料金プラン。
1周追加されてる・・・
20Gというデータ容量には決まりがあるため、ヘビーユーザーやライトユーザーなど一部の方には合わないかもしれませんが、相当な割合の方にとっては魅力的なプランではないでしょうか・・・?
具体的に何がすごいのかいろいろと調べてみました。
付帯条件がない!
これまでの大手3社の料金プランは何かと条件が付いていて、ぶっちゃけいくらなのよ!?というツッコミを覚えた人もかなり多かったと思います。
それが、”各種割引適用後”といった文言や、月額○○○○円~といった表記。この各種割引というのが非常に複雑怪奇で、もはや方程式を解くかのように料金を考えていかなければなりませんでした。
大手の複雑な料金プラン
例えば、ソフトバンクの場合・・・
ソフトバンク(メリハリプラン)の割引制度一例※50Gプラン(動画サービスは一部見放題)
- 半年おトク割(6か月)・・・△1,000円
- 5G 1年おトクキャンペーン(1年間)・・・△1,000円
- おうち割 光セット・・・△1,000円
- みんな家族割+・・・△2,000円
※(そして諸条件の記載が山ほど・・・)
※基本月額8,480円
ちなみに、メリハリプランは月間通信量が2G以下の場合1,500円割引や、時期によっては学割という条件も加算されます。
※ちなみに、この2G以下の割引のデータ量カウントにはなぜかフリーカウントとされている動画サービスサイトでの利用分も含まれます。
もう、何が何だか分からない!
で、ウェブページ上ででかでかと書かれている金額は、3,480円ですが、結局期間限定のキャンペーンが終了する14か月目以降は5,480円に上がります。
さらに、ソフトバンクの光回線を利用していない場合は、+1,000円の6,480円。また、家族割に入っていない場合(1人での単独契約)、さらに2,000円が加算され最大8,480円まで月額料金が跳ね上がります。
要するに、でかでかと書かれている3,480円という価格は各種割引条件を満たしていない(期間が過ぎた)場合、約2.4倍(+5,000円)もの費用を支払う必要があるのです。これは年間に換算すると6万円にも達し、国内旅行なら楽々行ける金額に達します。
ちなみに、ソフトバンクに限らずドコモ、auとも似たような料金プランとなっていました。
ぶっちゃけ、各キャリアのショップ定員の方も把握するのに一苦労されているのでは?と思えるほど複雑です。
ショップ店員さん、そして各キャリアの料金プラン策定している社員さん・・・
サブキャリア、MVNO勢は大手3大キャリアと比べると分かりやすいもののそれでも色々と・・・
ヤフーモバイルやuqmobileといったサブキャリアやmineo等を筆頭とするMVNO勢の料金プランは大手3社と比べると比較的分かりやすくなっていますが、それでもあまり分かりやすいものではありません。
例えば、ヤフーモバイルの場合・・・(20/12/6現在)
ヤフーモバイルの割引の一例(スマホベーシックプランM 10G通信/10分/回通話無料)
- ワイモバ学割(親も子も)※6か月間・・・△1,500円
- ※学割対象外の場合、新規割(新規/MNP)で6か月△700円
- 光セット or 家族割(2回線以降)・・・△700円
※光セットor家族割は学割対象外の場合、6か月の割引期間経過後は△500円、学割対象の場合、24か月目以降△500円へ
※基本月額:3,680円
私には、この条件を読み解くのすら結構面倒でした。
〇か月限定多すぎ・・・
ちなみに、同じサブキャリアであるuqmobileはヤフーモバイル程複雑ではなく、比較的分かりやすいです。
uqmobileのスマホプランR(10G/通話料別途)の割引
・家族割(2人目以降)・・・△500円
※基本月額2,980円
かなり分かりやすく、しかも〇か月限定ってものもありません。(これから学割シーズンになればまた出てくるかも知れませんが・・・)
通話オプションは、60分相当を500円、10分/回話し放題が700円、国内話し放題が1,700円で提供されており、かなり合理的です。
私は、話し放題、ヨメは60分相当のパックにオプションで加入しています。
ちなみにですが、MVNO(格安スマホ)の老舗mineoの料金プランはもはやここに記載することもないレベルでシンプルです。ただ、最近はサブブランドの料金プランの廉価化であまり価格面でのメリットが薄れてきていますが・・・。
なんだかんだ結局最終的に高くなるようにプラン組みされていることが多い
・・・で、この複雑すぎる割引制度の何が問題かといえば、各キャリア/事業者がでかでかと記載している料金(○○○○円/月~ この~が問題)が結局のところ様々な条件をくぐり抜け、かつ決められた期間だけになっているという点です。
結局最終的にはでかでかと宣伝されている金額よりもかなり高額な料金を支払うことになっている方も多いのではないでしょうか?
分かりやすいのは、固定回線のセットと家族割くらいかなぁ・・・
私は固定回線のセット割にいろいろ書いてある条件見るだけでもう良く分からない・・・
ahamoは複雑な割引制度は一切なし!
ここまで記載してきた複雑な料金制度。しかし、ahamoは一切ありません。
20Gの高速プランに5分/回の話し放題!
2,980円/月
以上!
通話し放題が欲しい場合は、+1,000円/月すればOKです。
基本料金がそもそも激安
要するに、ahamoは・・・
データ20G、5分国内話し放題・・・2,980円
データ20G、国内完全話し放題・・・3,980円
この価格設定は、MVNOを含めてもほぼ国内最安値水準と言えます。
ahamoと同等プラン以上の他社提供価格
(端末代含まず、5G対応(一部4Gのみ)/20G以上/5分通話定額以上(一部従量))(税抜)
- ドコモ ・・・5Gギガホ+5分通話無料オプション=8,350円
- ※データ無制限、国内通話5分/回無制限
- au ・・・データMAX5G+通話定額ライト2=9,450円
- ※データ無制限、国内通話5分/回無制限
- ソフトバンク ・・・メリハリプラン+準定額オプション =9,280円
- ※データ50G(指定動画サービスカウントフリー)、国内通話5分/回無制限
- 楽天モバイル ・・・RAKUTEN UNLIMIT-V =2,980円
- ※データ楽天エリア無制限、ローミングエリア5G、通話従量料金(専用アプリ使用で無料)
- uqモバイル ・・・(21/2以降提供予定)スマホプランV+かけ放題(10分まで)=4,680円
- ※5G未対応、データ20G、国内通話10分/回無制限
- ヤフーモバイル ・・・(20年中提供予定)シンプル20 =4,480円
- ※5G対応不明、データ20G、国内通話10分/回無制限
- mineo(au) ・・・デュアル20G(a)+5Gオプション =4,790円
- ※データ20G、通話従量料金
※各社のプランには勝っている部分も劣っている部分もあるため、単純比較はできないことにご注意ください。
単純比較はできないものの、ahamoの圧勝、もはや敵なしと言っていいでしょう。
家族割や固定回線のセット割等を利用していない方の場合、4,000円/月以上安くなる可能性も大いにあります。
楽天が比較的料金的には近いかと思いますが、通話があまり評判の良くない専用アプリを使用しないと無料とならない他、楽天エリアがあまりまだ広がっておらず、ローミングエリアでの上限が5Gとなるとahamoと比べるのはかなり厳しい状態。
おそらく、au、ソフトバンクともに近く対抗プランを出してくるかとは思いますが、ahamoは今まで良くあった複雑な割引体系を撤廃していますので、シンプルかつ強力な料金プランが出てくることを期待したいところです。
政府が大手3社に対して価格改定を求めた後に発表されたプランの比較
uqモバイル (KDDI) | ヤフーモバイル (ソフトバンク) | ドコモ(ahamo) | |
月額料金 | 3,980円 | 4,480円 | 2,980円 |
サービス提供時期 | 21年2月以降 | 20年12月? | 21年3月 |
4G/5G対応 | 4Gのみ(推定) | 不明 | 4G/5G両対応 |
月間高速データ | 20G | 20G | 20G |
高速データ終了後 通信速度 | 1Mbps | 1Mbps | 1Mbps |
音声通話 | 20秒/30円 ※オプションにて対応 | 10分/回 国内無料 | 5分/回 国内無料 |
音声オプション | 60分相当:500円 10分/回無制限:700円 通話し放題:1,700円 | なし | 通話し放題:1,000円 |
各種割引 | 家族割(2回目以降) △500円/月 | なし | なし |
契約手数料 | 3,000円 | 3,000円 | 無料 |
MNP転出時手数料 | 3,000円 | 3,000円 ※無料化で検討 | 無料 |
さすが、最後にプランを出してきただけあって、ahamoプランのドコモが圧勝!というか、今までの料金なんだったの・・と思わざるを得ないんですが、ドコモさん本気出してきましたね。
ドコモ社員さんのイメージ・・・!?
月額料金面での優位性に加え、音声オプションの通話し放題の提供価格もuqモバイルと比べ安く、もはや死角がほぼありません。
というか、もはや格安スマホブランドは非常に厳しい戦いを強いられることになると思われます。(日本通信がahamoに対抗して、70分通話無料、16G高速データの1,980円のプランを出すなどいろいろと動きはあります!)
通信環境がドコモ品質のまま!
ドコモの発表等によると、新プランahamoのデータ通信環境はこれまでのドコモのものと同じ扱いにするようです。
これは実はかなりの強力な武器と言え、格安スマホと一般的に言われるMVNOは回線を大手から間借りしている関係上、利用が集中する平日の昼休み時間帯などには通信速度が極端に低下することが常態化しています。
また、サブブランドと呼ばれるuqmobile、ヤフーモバイルも、一般的なMVNOと比較すると圧倒的に通信環境は恵まれていますが、メインブランド(それぞれ、au、ソフトバンク)と比べると速度はやや落とし気味。
さらに、メインブランドの間でも、ネット上の通信速度共有サイトなどを見ていると、ドコモの通信速度はあくまで平均値ですが、auやソフトバンクを上回っている状況です。
要するに、現状日本で最も恵まれている通信環境が低価格で手に入るということになります。しかも、ドコモが他社に比べ力を入れている5Gにも対応。ほぼ文句なしのサービス内容です。
また、私の住んでいる北海道では国道などでも電波が途切れる地域がありますが、ソフトバンクに比べau、auに比べドコモの方がカバーエリアは広いと感じています。そういった面もドコモ回線のメリットと言えます。(これはドコモ回線を利用しているMVNOも同じですが)
ただ、北海道でも都市部だけの利用であれば3大キャリアの電波環境で困ることはほぼないと思います。
ドコモはさらに既存プランの値下げも示唆!他キャリアの対抗も必至
ドコモを現状使われている方の多くがahamoへの切り替えを検討されると思いますが、ドコモを利用されている方は21年3月までまだ時間があることもありますし、一旦様子見をお勧めします。
それは、ドコモがahamoの発表の際に既存プランの値下げも示唆しているからです。複雑な割引がある既存プランですが、その複雑な割引を上手く活用している方の場合、既存プランの値下げによりahamoより低コスト化できる可能性もあります。特に、固定回線のセット割や家族割引を利用されている場合、そもそもahamoの20Gでは全然容量が足りない!という方もとりあえずは様子見でしょう。
また、他のau、ソフトバンクも対抗プランを打ち出すのはほぼ間違いなく、他キャリアの方もahamoへの移行を検討しつつもしばらくはau、ソフトバンク(各サブブランド?)の対抗プランを待っても良いかと思います。
ahamoへの移行を他キャリアから考えている場合は端末に要注意!
au、ソフトバンク、uqモバイル、ヤフーモバイルなどからahamo(ドコモ)への移行を考えている場合で、現在お使いの端末を流用しようと考えられている方は、端末がドコモのバンド(周波数)に対応しているか確認する必要があります。
でんぱ???
これについてもいろいろと調べようと思っていますので、次回の記事で触れたいと思います!